■ イオン出身者とメガバンク出身者
イオン銀行内においては流通(イオン本体)出身者と金融出身者が二大勢力として存在しており、流通系は親会社からの出向者ということで態度が大きい者が多く、金融出身者(主にメガバンク系)はその他出身者をレベルが低いと見下している雰囲気があります。それ以外では、地銀、証券など金融系からの転職者が多いです。カード会社(イオンクレジットサービス)への双方への出向が始まったため、バックボーンが異なっている様々な前職の社員が入り混じった、混沌とした組織となっています。
■ 本部と現場の軋轢
「既存のどの銀行とも異なる立場から、一般のお客さまの生活に即したサービスを展開する」をモットーに「商業と金融の融合」「リテール・フルバンキング」を事業コンセプトに掲げていますが、施策を出して決定を行うのは現場に出たことのない本部の人間であるため、あまり実態にそぐわない内容ばかりが打ち出されています。店舗は365日営業で、特に土日祝日にお客様が多いという銀行ビジネスであるにも関わらず、本部は土日祝日が休みであることも原因だと思われます。その結果、現場の社員は本部の理不尽な決定に従わされ、常に本部に対する不信感が募っています。
■ クレジット業務の問題
クレジット会社のイオンクレジットサービスに業務の一部を委託していますが、明確なクレジット業務の棲み分けができておらず、連携が上手く取れずにお客様からクレームが発生することが多々あります。業務委託関係では銀行が委託元になる等、ねじれが多いことが原因で、業務の推進に支障が出ることが多いです。そういった点は評判が良くありません。
■ 中途採用者の扱い
中途採用で入社する社員に対する扱い方には問題があり、新卒社員と中途社員に対するプロパー社員の態度が明らかに違います。新卒採用はジョブローテーションが積極的に行われ丁寧に育てられる一方、中途採用者は投信保険の販売のような業務をずっと行わなければならず、特に異業界からの転職者で出世している人をほぼ見たことがありません。こうした環境を全社的に改善しようとする姿勢はあるものの、創業メンバーやイオン本体からの転籍者はプライドも高く、外部からの中途入社の社員に対して当たりは常にキツイです。パワハラに近いようなことも行われており、優秀なキャリア採用者もどんどん辞めてしまい、他銀行から中途採用で入社してもすぐ辞めていく人が多いです。色々な業界からの中途入社社員を活用して、よりよい企業文化、よりよい組織を作ろうという機運は感じられません。
■ 中間管理職の不在
創立してまだ浅いということもありますが、動きの遅い40歳前後以上の層とまだ経験の浅い20代の職員が多く、組織内で最も活躍が期待される30代の中間管理職に相当する人間が不在であるため、組織体制は極めて軟弱です。言い換えると、イオン銀行の次を担う世代が存在していません。離職率も高いため、若手社員でも3年くらい勤務しているとベテランとして頼られる存在になります。但し、年功序列や終身雇用が定まっていない現状は、逆に若い社員にとってはチャンスの多い環境かもしれません。
■ 特殊な営業形態
取り扱っている金融商品が多岐に渡るため、商品知識が広がります。また、主要な店舗がショッピングモールなので、カウンターセールスが主で飛び込み営業や新規開拓がないという特殊な営業形態です。一方で、客層は「スーパーの客」であり、中間層から下層位の方々(これをミドルローアーと呼びます)が多く、来店動機はクレカなどサービスに対する質問や不満、カードの不具合と属性変更の要求が多いです。理不尽なクレームも多いため必然的に打たれ強くなれます。それらの対応に加えて、様々は販売ノルマを課されるため、細かな対応をしながら通行客に声かけを行い顧客を獲得しなければなりません。